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今:悠々自適な気分。将来:ホンモノの悠々自適。
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 ほんた。昨今のランニングブームの象徴とも言える東京マラソンに、幸運にも参加することができたのでその記録をつけておこう。

倍率七倍の狭き門を突破し、当選通知が来たのが昨年11月。正月には膝を痛めたものの、2月の香港マラソンで初フルを完走した。東京マラソンは香港ほどアップダウンもなく、気温も程よいはず。サブ4を目標にレースに臨む。

前日、ゴール地点のビッグサイトへ行き、ゼッケンや計測チップ、参加賞のTシャツなどを受け取る。その他、色々な団体がブースを出していてランニンググッズを販売していたりトークショーなどのイベントを行ったりしていた。試供品を色々もらったりした他、マラソン当日のためのパワージェル三つと、ランニングホルスター"MATOI"を購入。ランニングホルスターはレースではなくトレーニングの際に小物を入れるために前々から欲しいと思っていたものだ。通販でしか取扱いがなく、4千円程度のものなのに送料が千円近くもするので二の足を踏んでいるうちに、在庫を切らしたのか取扱いを終了してしまったのだ。試着してみると、見た目のごつさの割りに評判どおり腕振りの邪魔にならない。当然、ここで買えば送料もかからない。というわけで、しばらく使うこともないと思ったが購入してしまった。

当日は朝食を済ませてから、右膝のテーピングを施して出発。新宿駅に着いたのは8時頃、ランナーがそこかしこにいる。荷物預けの締め切りが8時30分なのであまり時間の余裕はない。都庁へ向かっていくと、途中から参加者のみ立ち入れるゾーンになり、形だけの荷物検査があった。私の荷物を預かってくれるトラックはどうやら一番遠いところに止まっているらしいので、人ごみを掻き分けてトラックへ向かう。

トラックに荷物を預ける前に、長袖を脱いでしまうか迷いに迷った。この日は風が強く、午後からは雨まで降ってくるらしい。スタートを待つ間も半そででは寒いだろう。ただ、気温は上がる一方だし、結局長袖を脱いで半袖Tシャツのみで走ることにし、駆け込みで荷物を預けた。

それから、トイレに行っておこうと思ったがどこのトイレもすごい行列。スタート地点へ向かう人波もラッシュ時の乗換駅より酷い。これではトイレに行っていたら整列締め切りの8時45分に間に合わないと思い、まっすぐスタート地点へ向かう。

東京マラソンでは、自分の申告タイム順に、自分のスタート位置が指定されている。私はワシントンホテル前のブロックだった。もし整列締め切りに間に合わなかった場合、最後尾からスタートすることになるとのことだ。自分のブロックに着いたのもギリギリの時間。ビル風が強く、半袖一枚の身には寒さがこたえるので、集団の真ん中で風をしのぐ。

(つづく)
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 ほんた。多摩川リバーサイド駅伝完走記のつづき。

二チームの勝ち負けや記録はどうでもいいのだが、ある程度競り合えた方が面白い。今回、二チームが競り合えるかどうかは一区にかかっていると勝手に見積 もっていた。他の四区間と違って距離も長く、何より走者の力量の差が歴然としている。昨年末にエントリーしたときには、「私とデカちゃんの差は二分くらい だろう、あわよくばくっついていって勝負」と考えていた。その後、私は右膝を痛めてしまったのが誤算。デカちゃんは毎日のように走りこんでいた一方、私は 一週間後の東京マラソンを完走するために、香港マラソン後は一度も走らず回復に努めていた。香港マラソンは完走できたので、膝の痛みは出ないかもしれないが、買ってしまったCW-Xをユニフォームの中に履き、IMG_5479.JPGさらにはアスリートクラブで購入したMR966&インソールを初使用。とはいえ、全然トレーニング できていないので食いついていけるわけがない。何とか四分差で戻ってこられるとすると、一人一分縮めることができれば・・・いや難しいな。

そうこうしているうちに号砲。周りがみんな速い!私がブランクのせいで衰えているからだろうか、とか考えつつも10kmなら何とかなるだろうと根拠のない 自信をもって流れについていく。1km表示で時計を見ると、4分11秒。速すぎる。これでは最後までもたない、とスピードダウン。どんどん抜かされてい く。2キロ表示で4分36秒。この頃には既に最初の飛ばしすぎのせいかわき腹の痛みを感じるようになっていた。我慢して走るも3キロ表示で4分54秒。か ろうじてキロ五分を下回っていたが、4キロ表示で5分3秒に。このあたりでやっとわき腹の痛みが治まってきた。

コースは殺風景な河川敷。5キロ先まで行って、折り返してくる。折り返してくるランナーとすれ違うたび、デカちゃんを探すがなかなか見つからないことに ホッとしつつ走る。すれ違った場所からは折り返し点が見えたが、そこにたどりつくまで二分近くかかった。5キロ表示で4分41秒。6キロ表示で4分42 秒。このあたりで既に余裕なし。あと四キロもあるのか。気温が高く汗をかいたからだろうか、頭痛を感じ始める。向かい風も強く感じるようになり、ペースが 落ちる。7キロ表示で4分55秒、8キロ表示で5分1秒。

やっ とゴールが近いと感じられる残り1キロで4分59秒。ほどなく、Exs二走ののざるさんとすれ違う。やっぱりデカちゃんは速かった。一杯一杯の状態でメン バーが応援してくれる前を通り、第二走者のちふさんへタスキを渡す。これまでに参加してきた大会と違って、前チーム一箇所でリレーする形だったのでスムー ズにリレーできるか心配していたが、混んでいるときにユニフォームは見つけやすくて役に立つ。最後の一キロはほぼ5分フラットだった。

10kmを48分14秒。ブランクの割にまずまずのタイムが出た。これより4分近くも速いデカちゃんはまだまだ遠い目標だ。何より膝痛が出なかったことに安心。

ベースへ戻ってカメラを手に2区走者の戻りを待つ。しばらくして笑顔ののざるさんが通りすぎた後、ちふさんが明らかに差を詰めて通過。

3区3kmはExsよっちゃん、iFsはSizeさん。Sizeさんが快調にスタートしていく様子を見て、「Sizeさんはこの日に備えて練習してたらしいし、もしかしたら逆転もあるかもしれない」と本気で思って折り返してくるのを待つ。

よっちゃんが戻ってきた。まだ余裕がある表情だ。その後、Sizeさんがなかなか戻ってこない。時計を見るとリレーをしてから15分以上経過しており、キロ6分以上かかってしまっている計算になる。どこかで倒れていないか、救護室送りになっていないか、本気で心配になってきた頃にSizeさんの姿がやってくる姿を見つけてホッとする。

4区も3km、ExsはSoheyさん、iFsはがっつん。Soheyさんを3km区間に充てられるというのはなんとも贅沢な起用だ。案の定、さくっと戻ってきた。対するがっつんはランニングイベント初参加。本人は「中長距離は苦手」と言っていたが、若いだけあって余裕の表情で戻ってきた。

5区5kmのアンカーは、Exsはここ一年で三回目の駅伝出場のようすけさん、iFsは本人の意思に反して5kmを走るこっしー(引き受けてくれてありがとう!)。こっしーがスタートするのを見届けて、とりさんに、ようすけさんが戻ってきたら私の携帯を鳴らしてもらうようお願いして、ようすけさんの最後の力走を撮影すべくでかちゃんとゴール前へ移動。ほぼ予想通りの時間に携帯が鳴り、ほどなくようすけさんがエネルギーを使い果たした様子でゴール。その直後、再度携帯が鳴った。またとりさんからだ。こっしーが戻ってくるにはちょっと早い気がしたが、何ともうベース前を通過したとのこと。すぐに必死の形相でラストスパートをかけるこっしーが飛び込んできた。こっしー、はええ。

そんなわけで、無事二チームとも完走できたのは何よりだ。特に今回はランニングイベント初参加のメンバーが多かっただけに。

既にスタッフが撤収作業にかかっているスタート地点でユニフォーム姿のまま全員で写真を撮り、着替えて打ち上げ会場の川崎の焼肉屋へ向かう。が、南武線が人身事故で止まっている。どれくらい待っただろうか、運転再開後の最初の電車で焼肉食べ放題へ。現地でやんやん合流。運動した後のビール&焼肉、毎度のことながら最高だ。アフターの場所を手配してくださったとりさんに感謝。

今回参加した駅伝は、今まで参加してきた駅伝よりも参加者のレベルが高いように思った。職場の懇親イベントとして参加しているようなチームはみんなショートの部の方に参加するのだろう。競技である以上、他の人を抜いていくことはそれなりに気持ちがいいのだが、両チームとも他のランナーを抜いていくシーンはそんなになかったのではないだろうか。そんな中でも駅伝が少しでも楽しかったと思ってもらえたら、発起人冥利に尽きる。さて、次は横田駅伝。人数が集まるだろうか。

 ほんた。最近、業務多忙を言い訳にブログ更新が滞っている。この記事も3月の日付だが、実際には4月に書いている。

「多摩川リバーサイド駅伝in川崎」に出場した。草野球チームi-Fighters(iFs)の有志と、同じく草野球チームExtincts(・・・どう略すんだ?とりあえずExsにしておこう)の有志。ともに野球のユニフォームで走るのだ。

iFsの前監督ようすけさんが、「旅する野球団」(だっけ?)をコンセプトに別チームExsを立ち上げたのは忘れもしないいつだったか・・・ああ、このボケは讃岐うどんネタだ。ともかく、Exsはピンク色のユニフォームを作って、昨夏には三重にて合宿を行い、2月には初試合をiFsと行うところまでこぎつけた。両チーム重複メンバーが多いにもかかわらず、だ。

ところが、その初試合は雨天中止。そのため、Exsにとっては、スピンオフした活動とはいえ、事実上初めての対外試合となる。

今回の駅伝は5人一チーム。野球ですら10人集まるのはやっと(!)なのに、ランで10人も集めるのは困難だと考えていた。しかし、ようすけさんの人徳のなせる業だろう、興味を示してくれたメンバーがかなりいて、10人集めることができた。10km-5km-3km-3km-5kmと区間により距離が異なり、とっつきやすい3km区間(といっても走ったことがない人にとっては長いに違いないが)があることもよかったのだろう。

チーム分けはエントリーの時に一応考えていた。いずれかのチームに単独所属のメンバーと、重複所属でもExsピンクユニを持っていないメンバーを両チームに割り当てると、iFsにちふさん・がっつん・こっしー・私、Exsによっちゃんまで確定。残りの四人から一人iFsにアサインすればいいのだが、現役のExs監督ようすけさんはExs確定。それから、10km走ることになっていたのは私とデカちゃんだったので、デカちゃんもExs。これまでのExsの活動のマイルストーン、三重合宿参加者のSoheyさんもExsに。戦力バランスを取ろうにも参加メンバーの力量がまったく分からないので、ここからはエイヤーでiFs立ち上げ時からのメンバーであるSizeさんをiFsに、のざるさんをExsに。

当日は会場の最寄駅、鹿島田駅に集合。私は湘南新宿ラインで新川崎下車、歩いて鹿島田駅へ。湘南新宿ラインは全て大崎の次は横浜だと思っていたが、横須賀線へ入るものだけ新川崎にも止まることを大会パンフレットか何かで初めて知った。信号故障だったかで電車が遅れたが、何とか集合時間ギリギリに到着。のざるさんは後で合流する旨の連絡をもらっていたので、応援に来てくれたとりさんを含めた10人で出発。

駅から会場までは軽く1キロ以上。参加者で大混雑だったが、ようすけさんがかぶっていたピンク色の帽子はよく映える。小学校でゼッケンを受け取り、ユニフォームに着替え、河川敷へ向かってのざるさんと合流。中継地点近くの走路脇に陣取ることができた。よく晴れていて暖かい。長袖を着てきたが失敗か。

Exs1区のデカちゃんは早くもスタート最前列へ並んでいる。自分はトイレを済ませてからその5列くらい後ろに並んだ。並んだところで気がついた。靴に計測チップを付け忘れている。あわてて鞄のところへ取りに戻るが、見当たらない!どこかで落としたか・・・いや、そんなはずは無い。でも見つからないし、最悪着けずに走るしかないが、そのときチーム成績はどうなるんだろう・・・とか考えているうちに、鞄の下に発見。肝を冷やした。それからスタートラインへ向かったときには既に10列目オーバー、後ろから数えた方が早いくらい。デカちゃんのピンク帽子も見えない。ただ、1区走者は合計でも700人、スタートロスはそんなにないだろう。

(つづく)

 ほんた。香港マラソン完走記のつづき。

前の方で起きた歓声と拍手がすぐに私の周りへ波及した。つられて私も頭の上で拍手しつつ「ウワー」とか叫んでみた。直後、号砲が聞こえた。しばらく動かなかったが、すこしづつ前へ進みだす。約4分後、スタートラインにたどりついた頃にはゆったりと走れるようになっていた。

走りながらネイザンロードの道の上に延びた看板を見上げ、生の「加油(ジャーヨウ)!」を聞き、周りのランナーが広東語で話しているのを聞き、「香港マラソンに参加してるんだなあ」と実感し、鳥肌が立った。同時に、ゴールするときも感慨に浸れるか、そもそもゴールできるか不安になる。

ゆったりキロ6分半ペースくらいでしばらく走る。途中、曲がり角や道が狭くなる所で停まったりしながら、ほどなく高速道路入り口へ。このあたりで、コース脇で用を足している男性ランナーを目にするようになる。ああ、しまった。私もスタート直前にトイレへ行ってない。後でトイレへ行きたくなるのだろうか。

一度高速道路へ上がると、当分の間高速道路を走るコース。時々、高速道路を跨ぐ歩道から観衆が応援しているのを目にしたり、ところどころにいるスタッフは熱心に応援してくれたりするが、基本的には反対車線を車が追い越していく音を聞きながら淡々と走る。高速道路の路面はものすごく荒れていた。まるで砂利を固めたようにゴツゴツしている。

高速道路では先にスタートしたハーフマラソンの選手とすれ違う。結構きつそうな人が目に付き、歩いている人もいる。この先には海底トンネルがあるはずだが、大丈夫だろうか。私が戻ってくるときはどうなっているのだろうか。

5キロ表示の手前で給水ポイント。全ての給水で水を含むことにしていたので、全然のどは渇いていないが少しだけ飲む。ゼッケンとかと一緒に受け取った資料には5キロごとに給水があると書いてあったが、実際にはもっと多かったのではないだろうか。スポーツドリンクが紙コップやペットボトルではなくチアパックなのは走りながら飲みやすくてよい。

5キロ表示で時計を見ると、キロ6分半以上かかっている。膝も痛まないので、少しだけペースを上げた。

青馬(チンマー)大橋までは上る一方かと思っていたが、ところどころ長い下りもあった。折り返してしんどくなってからこの坂を上るのかと思うとめげる。10キロで時計を見ると、まだキロ6分を超えている。感覚では6分弱のつもりだったのだが・・・ブランクが響いているのだろうか。完走するのが第一なので、このままのペースで行こう。香港島へ渡って余裕があったら飛ばすことにしよう。

長青(チュンチン)トンネルへ入るとひたすら上り。ここで折り返してきたトップ集団、黒人三人のランナーとすれ違う。みんなすれ違いざまに声援。トンネルの中なのでよく響く。それにしても速いものだ。

トンネルを出たところで一発目の燃料投入。ちょっと迷ってダブルラテにする。パワージェルはまずい上に手がべたべたになると聞いていたが、意外とうまかった。ペースト状で、別にべたべたになることもなく、問題なし。

青馬大橋が見えてきた。カメラを取り出して写真を撮っている人が増える。私も走りながら携帯のカメラで撮ってみたりする。この橋が1キロ以上ある。「道路鉄道併用のつり橋として」という限定詞がつくとは言え、世界一長い橋だ。

折り返してしばらく戻ると、五時間半のペーサーとすれ違う。彼らには絶対に抜かれないようにしなければならない。

青馬大橋を離れ、一旦下って二度目の折り返し、今度は汀九(ティンカウ)大橋へ向けてまた上る。途中でアミノバイタル投入。このサプリの飲み方も効果も良く分からないのだが、前の駅伝か何かでもらったものだからまあいいのだ。

この橋を渡りながら支柱を見上げると、青馬大橋と橋のタイプが異なることに気がつく。つり橋ではないのだな。支柱のてっぺんから放射状に柱が伸びている様子が面白い。

後はしばらく下りが続く。戻りの長青トンネル入り口で二度目のエナジージェルを投入。今度はGUを。これもまずくないし、飲みにくくもない。

トンネルを出て25キロを超え、未知の領域に入る。膝も痛まないし、疲れもあまりない。このまま行けば終盤ペースを上げられるかも。と期待した矢先、ガクンとペースが落ちる。太ももにきてしまった。やっぱり楽に40キロ以上走れる筋力は無かったか。間もなく頭痛も始まった。脱水症状の前触れか。この後海底トンネルがあるが気合で走りきるしかないな。

30キロを超えた当たりで首周りに塩がついていることに気がつく。自分の汗が乾燥したものだ。けいれんが怖くなって塩飴をなめる。32キロ過ぎ、最後の燃料投入。Powergelラズベリークリーム。これもまずくない。ただ、給水所がまもなくあるものと勘違いしたので、口の中をさっぱりさせるまで時間がかかってしまった。

この頃には給水所で受け取るスポーツドリンクをすぐに飲み干すほどのどが渇いていた。気温が上がってきて暑い。少し飲むとふっと体が楽になる。よく考えるとあと10キロを切っている。それくらいなんとかなるだろう、と考えると気分的には楽になった。

道が広くなり、海底トンネル入り口へ。下り坂で日が当たらなくなり、少しペースが上がる。酸素が少なくて息苦しくなる、という話をどこかで読んだが、全然そんなことは感じなかった。坂が終わり、平坦な道がしばらく続いた後、上り始める。歩いている人の方が多いが、歩いてしまうと胸を張って「完走」とは言えなくなってしまうので、歩いている人しか抜かすことができないようなペースだが気合で腕を振り、足を運ぶ。トンネルを出ても高架へ上がりきるまでしばらく上りが続く。そこまでなんとか上りきり、後は下るだけだと思った矢先、また上り坂が眼前に。まだ上るのか。もう完全に歩いている人の方が多いので、どんどん抜いていけるのは悪くない。

高架上からはビクトリア湾の向こうに九龍のビル群が見える。いい眺めだが、写真を撮る余裕がもはやない。朝にホテルから調達した塩を念のため舐める、というか飲み込んでおく。

上環(ションワン)を過ぎて地上へ下ると、渋滞している車の横を走る。車を使う人にとってはマラソンなんてさぞかし迷惑なものだろう。なんて考えながら走っていると、その先で地下へ潜る道を走ることに気がつく。中環(セントラル)のアンダーパスだ。地下へ潜る、ということは・・・たぶんこの上りが一番きついのではないだろうか。ものすごい急だった。走っているのか歩いているのかわからないようなスピードで走る。

その後も金鐘(アドミラルティ)を過ぎて海辺に出るときに上り、湾仔(ワンチャイ)のスターフェリー乗り場を過ぎて海辺を離れる時に上った。それにしてもスターフェリー乗り場付近は相変わらず臭い。

最後の一キロは銅鑼湾(コーズウェイベイ)の繁華街を走る。両側に人垣、声援も多く、ラストスパートでみんなペースが上がる。走者の合間を縫って買い物客が横断しているが、殆ど係員に従ってくれるのでストレスなく走ることができた。

ゴールの維多利亜公園(ビクトリアパーク)へ入ると、ゴールのアーチが見えた。走りきることができた満足感に浸りかけたそのとき、アーチの時計が目に入った。4時間59分30秒を過ぎている。スタートロスがあるので、ネットで五時間は切ることができるだろうが、グロスで五時間切れるかどうかの瀬戸際じゃないか!最後の力を振り絞り、全力疾走で数人の走者を抜く。ラストスパートする余力があったことに自分で驚いた。が、一歩及ばずあとわずかのところで5時間を超えてしまった。悔しい。

4:56'15 (09/02/08 Standard Chartered Hong Kong Marathon 2009)
私の初マラソンの記録だ。

ゴール地点は大混雑だった。水と、スポーツドリンク・バナナ・なしその他が入った袋を受け取り、荷物受取り所へ。場所が間違っているはずはないのだが、別のところへ行くよう指示される。スタッフが指差した先には「Lost Baggage」と書いてある。遺失物取扱所。どうやら自分が預けた荷物がないらしい。

まじかい。貴重品は入っていないとは言えちょっと困る。疲れた頭で何と言ったらいいか考えられず、遺失物取扱コーナーのスタッフに「あっちに自分の荷物が無くて、ここに来るよう言われたんだけれど」とか何とか言ったら、「これ?」と差し出された袋から自分の黒い鞄が覗いているのが見えた。「中にIDが入っていないか?」いいや。「じゃあ何が入っています?」ええと(疲れた頭で必死で思い出す)、黒い長袖のシャツと・・・「いいよ、どうぞ。」と、無事に手元に。よかった。どうやら袋の口を結んでいた紐がほどけて荷物が飛び出してしまったらしい。

ゴール地点でほんこさんと落ち合う予定だったが、予想よりだいぶ遅くなってしまったのでもうホテルに戻っているかなあ、と思いつつメールを打つ。近くの図書館にいるとのことだった。太ももがパンパンで、座る動作がきつい。立ったまま待った。

(つづく)

 ほんた。

先週木曜から今週月曜まで香港に行ってきた。旅行記は追って記すとして、香港マラソン(Standard Chartered Hong Kong Marathon 2009)フルの部を無事に完走してきたので、色々と覚えているうちに書いておこう。何せ昨年のシアトル・バンクーバー旅行記が終わってないので、この香港旅行記を書くのはいつになるかわかったものではない。

map.jpgそもそもランニングを始めたきっかけが、この香港マラソンに参加するためだった。世界一長い道路鉄道併用のつり橋や、九龍から香港島へ通じる海底トンネルなど、普段歩いて立ち入れない場所に行くことができる。香港マラソンにはフルマラソンのほかに10キロの部とハーフの部がある。海底トンネルはハーフの部でも走るが、青馬大橋へはフルマラソンでないと行くことができない。高低差100メートル以上(橋の上から海底トンネルまで走るわけだから当然だ)、時間制限5時間半(※完走率97%以上の東京マラソンは制限時間7時間)と、何も準備無く臨むのは心もとない。(地図は日本事務局サイトより拝借)

ちょうど一年ほど前から走り始めたものの、すぐに左足甲を痛めて二ヶ月のブランク。ランニング専用のシューズを履いて再開し、六月には駅伝・十月にはハーフマラソンにも参加。最初は十キロ走るのがしんどかったのに、二十キロはある程度楽に走れるようになった。

しかし、香港マラソンの前にフルマラソンを一度経験しておくつもりだったのにつくばマラソンにエントリーし損ない、さらには正月に右膝を痛めてしまった。結局25キロ以上走ったことがないまま、本番を迎えることになった。しかも、膝に不安を抱えたまま。

膝の対策は、直前の週末までサポーターをつけるかテーピングにするか奮発してCW-Xを買うか迷っていた。結局、テーピングにすることにした。それまでテーピングなんてしたことなかったので、図書館で入門書を三冊借りてきて目を通した。膝のテーピングにも色々やり方があるようだが、整形外科で靭帯には問題がないと診察を受けていたので、ジャンパーズニー予防の方法とお皿周辺のサポートの方法だけ覚えた。ただ、テーピングもぶっつけ本番なので効くかどうかはわからない。香港でも入手できるだろうとは思ったが、キネシオテープは日本発祥らしいので日本で調達しておいた。

ガス欠対策として、エネルギージェルを三つ用意。日本で買うと機内持ち込み制限とか考えるのが面倒だったので、香港で調達。香港に着いてからスポーツショップをみつける度に覗いていたが、なかなか見つからない。日本出国前にアドミラルティのパシフィックプレイス内のスポーツショップで入手できるという情報を得ていたので、前日に探す。GigaSportsで18HKD(約210円)で売っているのを見つけた。パワージェル三種類とGU三種類。パワージェルのダブルラテとラズベリークリーム、GUのプレーンをチョイス。

IMG_5372.JPGその他、日本から持ち込んだ粉末VAAMと粉末アミノバイタルと塩飴をポケットに突っ込んで出発することになった。ランニングホルスターを香港で見つけることができれば買ってさっそく使うつもりだったが、ホルスターどころかランニングポーチすらほとんど見つからなかった。

膝が痛まず完走できるとして、4時間は無理でも5時間はかからないだろう。それでも念のため、関門の閉鎖時間をメモしておいた。15.4km:2時間、20.3km:2時間40分、25km:3時間15分、33.6km:4時間25分、37.3km:4時間55分、39.2km:5時間10分。

前日はアドミラルティのホテルに宿泊した。スタートはチムサーチョイの目抜き通り、ネイザンロード。号砲は8時だが、荷物を預けるのが7時50分までなので7時半に着けば十分だ。ホテルから駅まで直結で5分ほど、アドミラルティからチムサーチョイまでは一駅、チムサーチョイの駅から荷物を預けるトラック待機場所までも5分程度だろう。7時15分くらいに出れば十分だろう。

6時前に起床。コンタクトを装着し、早速テーピングだ。ソーイングセットのはさみで切るのに手間取って作業が進まない。何とか右足を終え、念のため左足もしておこうと着手したところで6時半、朝食開始の時間に。ちょっと歩いて見るが動きにくいことはなく、いい感じだ。マラソン前ということをあまり意識せず、30分ほどで適当に好きなものを食べる。20度を超えて暑くなるとの予報で、塩分不足が心配だったので、少し食卓塩をもらって持っていくことにする。7時過ぎに部屋に戻ってテーピングを完成。トイレを済ませて荷物をまとめて部屋を出たのは7時25分を回っていた。やばいやばい。

朝の人気のないパシフィックプレイス内を駆け抜け、MTRの駅へ。預ける荷物を入れる青い袋を持っている人をちらほら見かける。そんなに急がなくても大丈夫か。

チムサーチョイで降り、地上に出るとランナーがあふれていた。うっすらと日が差している。上はゼッケンをつけた半そでTシャツの上に長袖カーディガン、下は足首までのシャカパンを着ているが、若干暑いくらいだ。周りを見てもみんな半そで半ズボンだ。この時期の香港は平均最高気温が18度程度だとどこかのサイトで見ていたので、寒かったときに備えて長袖シャツを持ってきたが、まったく必要ない。これからは気温が上がる一方だし・・・半ズボンを持ってきておけばよかった。

トラックが止まっているカントンロードへ向かい、荷物を預けてVAAMを飲む。シューズに計測用チップをつけて靴紐を結び、スタート地点へ向かった時には号砲まであと10分を切っていた。


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(つづく)

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