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今:悠々自適な気分。将来:ホンモノの悠々自適。
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 ほんた。

今年32冊目。〈大人の投資入門 真剣に将来を考える人だけに教える「自力年金運用法」〉(北村慶、2008年1月)。良質の投資基本書。

今の年金制度では将来が不安であり、「私的年金」が必要。その運用は難しいものではなく、インデックスファンドとETFを利用して積み立て、年に一度のリバランスを行うこと。・・・というような、インデックス投資の基本をわかりやすく説明している。

メモ。

・2003年3月時点で6兆円の巨額損失を出していた年金投資ファンドは、その後の四年で19兆円の利益を出している。
・公的年金は債券で運用されている割合が高いため、私的年金を全額株式で構成することは合理的。
・株価が下がることで定時定額積み立てをやめてしまっては何にもならない。市場の上下は想定の範囲内、経済が成長する限りインフレ率を上回るリターンが得られるはず。下がっているときこそ安く買えるチャンス。
・自国民としては、外国株と日本株の割合を半々にすることが望ましい。自国民が他国と同様にしか支持しないような国に未来はない。本業での価値向上のための努力を支えていく姿勢が望ましい。

メモの最後は賛同するかどうかは別にして、そういう考え方もあるということで。

基本書でもあり、特に真新しいことはなかった。ただ、公的年金と私的年金とを合わせて、アセットアロケーションを考えるべきという視点は当たり前のことだと思うが、こういったジャンルの本で指摘されることはあまりないように思う。

気になったことがある。この本では定時定額の投資法を「一般的に『ドル平均コスト法』と呼ばれています」という表現が出てくる。しかし、一般的には「ドルコスト平均法」だと思われる。一般的には。

メモで最初に書いた年金運用について、当時マスコミは大いに叩いていたのを覚えているが、その後の回復ぶりについては報道されているのだろうか。不安を煽ったのならしっかりフォローするのは確かにマスコミの使命だと思う。知識がついてきたからだろうか、マスコミの報道の偏りぶりが非常に目に付くようになった。報道には本当に注意しなくてはならないと思う。
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