今:悠々自適な気分。将来:ホンモノの悠々自適。
ほんた。本は読んでいるのにブログを更新していなかった。でも記録にとどめておきたいので簡単に書いておこう。
今年44冊目。「メンタル・コーチング」(白井一幸、2007年4月)。
「選手が気づき、自ら動いたときにこそ能力が発揮される。指導者自らが、選手以上に選手の成長を願い、組織の成長を願う強い気持ちを持ち続け、やる気に満ちあふれ、全力を尽くす存在でなければならない」ニューヨーク・ヤンキースにコーチ留学し、北海道日本ハムファイターズの日本一を支えたヘッドコーチが、実践的メンタル・コーチングを紹介。
著者の白井氏は、今から20年ほど前、私がファイターズのファンになった頃に現役選手だった。守備がうまく俊足で、大好きな選手だった。
当時私は少年野球チームに所属していた。チームで一番足が速いというだけで外野手をやっていたのだが、六年生になってセカンドにコンバートされたとき、白井と一緒のポジションだと喜んだ記憶がある。
著者が引退後、ファイターズの二軍監督に就任した時は私は大学をまもなく卒業するというときだった。本によると、著者が二軍監督に就任した際は殆どのコーチが著者より年上だったが、選手の育成方法を変える為にまずは感情的に怒るのをやめるよう要望したそうだ。怒る基準は「ミスしたかどうか」ではなく「全力でプレーしたかどうか」。
大学卒業直前、白井監督を一目見ようと京浜急行の安針塚まで行ってシーレックス戦を観戦した。確か試合は大敗、試合終了直後に観客が見ている前で監督がミーティングで静かに怒っている姿が印象的だった。話している内容までは聞こえなかったが、結果に対して怒っていたのではなく姿勢に対して怒っていたのだろうか。
本によると、二軍監督就任時は100試合で36勝。10人しかいない野手のうち5人が捕手、うち3人が高卒新人だったとのこと。勝てないのも無理はないのかもしれないが、いくらファームとはいえそんなメンバー構成になってしまうこともあるのか。ちょっと驚きだ。
他に、北海道移転が決まった時期の北海道遠征で、ナイター当日の昼に選手が小学校を訪問し児童と給食を食べる企画の話がある。あまり乗り気でなかった選手たちが、帰ってくると「楽しかった」とうれしそうに話し、ファンに力をもらって「絶対勝つぞ」と一致した、という話。ちょっと脚色があるのではないか、と疑いたくもなるが、本当ならいい話だ。
それから、こんな話がある。試合中にミスをしてベンチに帰ってきた選手に「グローブが上から下へ行っていたぞ」と言ったって、ボールを捕るのに必死だった選手は覚えているわけがない。だから次に気をつけることもできない。「今度やったら承知しないぞ」と言われたって萎縮するだけで、「ボールが飛んできませんように」と願うだけだ。そこにボールが飛んでくるとスタートが完全に遅れ、またエラー。打撃にも影響が出てコーチは怒り心頭に。
この話を読んで、こんなシーンを思い出した。
その他のメモ。草野球でも参考になりそうなこともいくつか。
・教えれば教えるほど、選手は自分の頭で考えなくなっていく。やらせればやらせるほど選手はさぼる。選手が自分であれこれ試行錯誤しているときに「そうじゃないよ」と言ったとたん思考停止する。
・コーチがするべきことは、選手自身に考えさせること。選手に考えてもらえる「質問」を用意すること。「今あの選手に声をかけるとしたらここだな」と言うべきことを準備しておくこと。
・「あいつは指示待ち族だ」と判断する前に、そういう雰囲気を作ってしまっているのではないかと考えるべき。(※誰かにネガティブな評価を下しそうになるとき、その原因を考えてみよう。)
・形だけやるのと、「今のはここがまずかったから次はこうやってみよう」と一回一回の素振りを一回ごとに意識を働かせてやるのとでは結果に大きな違いが出てくる。(※ただ何となくキャッチボールやノックをするのではなく、しっかり相手の胸を狙って投げることや早く一歩目を出すことなど集中して取り組もう。)
・自分の体と選手の体は違う。自分がこうだから選手もこうだろう、と考え、選手が違和感を持っている可能性を無視してはならない。一つ教えるたびにそれがどうだったかということを必ず聞くべき。(※誰かに対する自分のアドバイスが適切であるか疑うこと。)
・目標設定が適切であるかどうかの五項目。具体的な目標か。計測可能な目標か。達成可能な目標か。現実的な目標か。期限を区切った目標か。(※この五項目のいくつかはあまり違いがわからないのだが、計測可能で期限があることは大事だと思う。)
・「打たれてもいいから思い切り投げろ」「三振してもいいから思いっきり振ってこい」では選手の能力は伸びにくい。必ず勝つという強い信念が必要。「負けてもいいから思いきりやってみる」という発想ではなく、準備の全力・頭の全力・心の全力・体の全力が必要。
・負けたらペナルティを課す勝利至上主義では、信頼関係がないのでだんだん要領よく抜け道をさがしたりサボったりごまかしたりするようになる。
・コミュニケーションスキルのテクニック。「しかし」「でもね」は禁句としてしまっておき、「私もそう思う」と言ってから自分の意見を述べる。
一度出てきた内容がいかにも初出であるかのごとく再度書かれているところがあるなど若干読みにくく感じる箇所もあるが、ファイターズファンのビジネスマンは、目を通して損はないはず。著者のブログもお勧め。ただし、私には常連のコメントが五月蝿く感じる。
余談だが、著者が、大学時代に規則を破った信頼できる同級生を殴ったことがある、という下りで馬謖に触れている。同級生も馬謖も規律維持のために殴る側のつらさをわかっていたはず。
白井一幸=諸葛孔明、馬謖=ルールを守れず隠れて喫煙し同級生の足を引っ張る大学生。とかなんとか。
今年44冊目。「メンタル・コーチング」(白井一幸、2007年4月)。
「選手が気づき、自ら動いたときにこそ能力が発揮される。指導者自らが、選手以上に選手の成長を願い、組織の成長を願う強い気持ちを持ち続け、やる気に満ちあふれ、全力を尽くす存在でなければならない」ニューヨーク・ヤンキースにコーチ留学し、北海道日本ハムファイターズの日本一を支えたヘッドコーチが、実践的メンタル・コーチングを紹介。
著者の白井氏は、今から20年ほど前、私がファイターズのファンになった頃に現役選手だった。守備がうまく俊足で、大好きな選手だった。
当時私は少年野球チームに所属していた。チームで一番足が速いというだけで外野手をやっていたのだが、六年生になってセカンドにコンバートされたとき、白井と一緒のポジションだと喜んだ記憶がある。
著者が引退後、ファイターズの二軍監督に就任した時は私は大学をまもなく卒業するというときだった。本によると、著者が二軍監督に就任した際は殆どのコーチが著者より年上だったが、選手の育成方法を変える為にまずは感情的に怒るのをやめるよう要望したそうだ。怒る基準は「ミスしたかどうか」ではなく「全力でプレーしたかどうか」。
大学卒業直前、白井監督を一目見ようと京浜急行の安針塚まで行ってシーレックス戦を観戦した。確か試合は大敗、試合終了直後に観客が見ている前で監督がミーティングで静かに怒っている姿が印象的だった。話している内容までは聞こえなかったが、結果に対して怒っていたのではなく姿勢に対して怒っていたのだろうか。
本によると、二軍監督就任時は100試合で36勝。10人しかいない野手のうち5人が捕手、うち3人が高卒新人だったとのこと。勝てないのも無理はないのかもしれないが、いくらファームとはいえそんなメンバー構成になってしまうこともあるのか。ちょっと驚きだ。
他に、北海道移転が決まった時期の北海道遠征で、ナイター当日の昼に選手が小学校を訪問し児童と給食を食べる企画の話がある。あまり乗り気でなかった選手たちが、帰ってくると「楽しかった」とうれしそうに話し、ファンに力をもらって「絶対勝つぞ」と一致した、という話。ちょっと脚色があるのではないか、と疑いたくもなるが、本当ならいい話だ。
それから、こんな話がある。試合中にミスをしてベンチに帰ってきた選手に「グローブが上から下へ行っていたぞ」と言ったって、ボールを捕るのに必死だった選手は覚えているわけがない。だから次に気をつけることもできない。「今度やったら承知しないぞ」と言われたって萎縮するだけで、「ボールが飛んできませんように」と願うだけだ。そこにボールが飛んでくるとスタートが完全に遅れ、またエラー。打撃にも影響が出てコーチは怒り心頭に。
この話を読んで、こんなシーンを思い出した。
その他のメモ。草野球でも参考になりそうなこともいくつか。
・教えれば教えるほど、選手は自分の頭で考えなくなっていく。やらせればやらせるほど選手はさぼる。選手が自分であれこれ試行錯誤しているときに「そうじゃないよ」と言ったとたん思考停止する。
・コーチがするべきことは、選手自身に考えさせること。選手に考えてもらえる「質問」を用意すること。「今あの選手に声をかけるとしたらここだな」と言うべきことを準備しておくこと。
・「あいつは指示待ち族だ」と判断する前に、そういう雰囲気を作ってしまっているのではないかと考えるべき。(※誰かにネガティブな評価を下しそうになるとき、その原因を考えてみよう。)
・形だけやるのと、「今のはここがまずかったから次はこうやってみよう」と一回一回の素振りを一回ごとに意識を働かせてやるのとでは結果に大きな違いが出てくる。(※ただ何となくキャッチボールやノックをするのではなく、しっかり相手の胸を狙って投げることや早く一歩目を出すことなど集中して取り組もう。)
・自分の体と選手の体は違う。自分がこうだから選手もこうだろう、と考え、選手が違和感を持っている可能性を無視してはならない。一つ教えるたびにそれがどうだったかということを必ず聞くべき。(※誰かに対する自分のアドバイスが適切であるか疑うこと。)
・目標設定が適切であるかどうかの五項目。具体的な目標か。計測可能な目標か。達成可能な目標か。現実的な目標か。期限を区切った目標か。(※この五項目のいくつかはあまり違いがわからないのだが、計測可能で期限があることは大事だと思う。)
・「打たれてもいいから思い切り投げろ」「三振してもいいから思いっきり振ってこい」では選手の能力は伸びにくい。必ず勝つという強い信念が必要。「負けてもいいから思いきりやってみる」という発想ではなく、準備の全力・頭の全力・心の全力・体の全力が必要。
・負けたらペナルティを課す勝利至上主義では、信頼関係がないのでだんだん要領よく抜け道をさがしたりサボったりごまかしたりするようになる。
・コミュニケーションスキルのテクニック。「しかし」「でもね」は禁句としてしまっておき、「私もそう思う」と言ってから自分の意見を述べる。
一度出てきた内容がいかにも初出であるかのごとく再度書かれているところがあるなど若干読みにくく感じる箇所もあるが、ファイターズファンのビジネスマンは、目を通して損はないはず。著者のブログもお勧め。ただし、私には常連のコメントが五月蝿く感じる。
余談だが、著者が、大学時代に規則を破った信頼できる同級生を殴ったことがある、という下りで馬謖に触れている。同級生も馬謖も規律維持のために殴る側のつらさをわかっていたはず。
白井一幸=諸葛孔明、馬謖=ルールを守れず隠れて喫煙し同級生の足を引っ張る大学生。とかなんとか。
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