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今:悠々自適な気分。将来:ホンモノの悠々自適。
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 ほんた。今年19冊目の本。「黄金の扉を開ける賢者の海外投資術」(橘玲、2008年3月)。

 この著者の本は好きで、殆ど読んでいます。それでも、新たな本を読むたびに新たな気づきがあるものです。この本も例外ではありませんでした。

・金融資産に比べて人的資本が圧倒的に大きい場合、
 1.全資産を株式に投資すべき
 2.投資にはレバレッジをかけるべき
 3.全資産を海外資産で保有すべき
・「ノー・マネー、ノー・フリーダム」:カンボジアの観光船の操舵手の若者の言葉
・ミセス・ワタナベは低金利と円安を続かせるため、意図的に無能な政治家を為政者に選ぶ。日本が滅びることにより、極楽浄土が到来する。
・あらゆるリスクの金融商品化。銀行や保険会社が淘汰され、消えていく近未来。
・イギリスの防衛施設を国土とする世界最小の「国」・シーランド公国、海洋に浮かぶフリーダムシップ、オンラインのロマール共和国。国家創造の事例。
・巨額の利益確定時は外国へ転居することが優位である可能性。
・ブラックサーズデイの直前、ウォール街で靴磨きの少年から株を勧められた相場師バーナード・バルークの言「靴磨きですら株の話をするようでは相場ももうおしまいだ」
・資本主義は自己増殖するシステムで、世界市場は長期的には拡大していくという前提に立つ限り、市場の調整は投資単価を引き下げる絶好の機会。一方、地球温暖化や資源の枯渇で資本主義経済はもはや成長できない、とか、テロリズムやナショナリズムで世界は鎖国化に向かうと考えるなら、違う投資戦略を採用すべき。
・世界恐慌時のケインズメモ(既読の「ヘッジホッグ」(バートン・ビッグス)より)
 1.世界が終わるのではないかといったようなことを、私も漠然と懸念してはいるが、そういったことはヘッジできないリスクなのだから、気にしても仕方がない。
 2.もし売り払えば、私たちのメンタリティは、二度とああいうことはしない、ということになり、回復がやっと始まっても、完全に大幅に乗り遅れ、間違いなく取り残されるだろう。今後回復が起きないなら、いまさら何をしても無駄だ。
 3.我々の信用その他を考えれば、回復に乗り損ねるのが考えられる限り最悪の事態である。
 4.すべての投資家がすべてを売ることはそもそも不可能である中、機関投資家が他者よりも先に売り切ろうと先を争うので下げが悪化し・・・(中略)、システム全体が停止するという結論を受け入れるのを私は躊躇する。売却を試みずに保有を続けるべきときがあると考える。
・人生におけるあらゆるリスクをゼロにすることはできない。生きている意味がなくなってしまう。
・「自由とはたんなる観念ではなく、個人の経済力から生み出されるのである。」
 
 相変わらず示唆が多い。また近々関連書籍も出るようなので、楽しみです。
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