ほんた。一日のことを書くのに10日を使ってしまった。
マンダリン・オリエンタルを出て、中環からMTRで佐敦へ。一度ホテルへ戻り、三脚を持って再び出発。目的はシンフォニー・オブ・ライツ。夜八時から香港島のビル群が音楽に合わせてライトアップされる光のショー。九龍側からビクトリア湾を挟んで反対側の香港島を見るのだ。
開始10分前くらいに文化センター前の広場に到着。結構人は集まっていたが、まだまだ十分場所は確保できた。
ほどなく始まった。最初はビルの紹介から。音ははっきりとは聞き取れないが、20ほどあるビルが一つずつライトを光らせて自己主張。その後、屋上からのレーザー光も加わってダイナミックで感動的なショーを演出。このレーザー光線は、ビルを挟んで反対側のビクトリアピークからは見えないのだそうだ。不思議だ。
ひたすらシャッターを切る。失敗したのは、夜景の取り方の基本くらいはざっと勉強しておくべきだった、ということだ。まして目的地が香港ならなおさらだ。シャッター速度を遅くするのはわかるが、絞りはどうした方がいいとか、感度はどうした方がいいとか、全然わからなかった。色々変えて取ってみればいいものを、設定をほぼいじらず撮ってしまった。帰国後調べてみると、絞って感度は低く、が基本のようだ。ほとんど、というよりすべて開放側で撮ってしまっている。
おかげでまた香港へ行く楽しみが増えた。GWなどにはさらに花火が加わるらしいので、一度は見てみたい。
ところで、HSBCとかオフィスではまだ残業している人はたくさんいるはずだ。このショーは毎日あるのだが、残業している人にとってはさぞかし邪魔だろう。あるいはもう慣れてしまっているのだろうか。
(つづく)
大劇院から地下鉄で羅湖へ戻る。香港へ戻る前に、偽ブランド品が堂々と販売されていると評判の羅湖商業城へ行ってみることにした。
写真は羅湖駅地上部分。右手にある建物が商業城だ。地下鉄駅からは地下で直結している。一旦地下から入ったものの、近くにあった階段で上へ上がろうとしたら外に出てしまった。
建物の中は買い物客でごった返していた。とりあえず、最上階へ。ウィンドウショッピングをしながら下へ降りていく。衣服、鞄、靴、飲食店、マッサージなどなど、お店がびっしり。どの店も値札が出ていない。買い物好きは交渉するのが楽しいのだろう。客引きは思ったほど酷くなかった。マッサージか足つぼが非常に安いと聞いていたので、どこか良さそうな所があれば行ってみようかと考えていたが、どこのお店も順番待ちしている上に、ぶっちゃけ小汚い!
結局、ここでは一元もお金を使わずじまい。香港への帰途に着く。
(つづく)
ほんた。
終点で地下鉄を降り、案内表示に従って進むと、世界之窓の入り口に出た。このテーマパークには、数多くの世界中の名所のミニチュアがある。笑ってしまうほどしょぼいミニチュアもあるが、例えば入り口から見えるエッフェル塔は実物の約三分の一など、ミニチュアとは言え立派なものもあるそうだ。
中国国内のテーマパークで、年間の売上額が一位だそうだ。中国では少し前まで、一般庶民は海外旅行へ行くことができず、今でも海外旅行へ行ける所得のある人はそうそう多くないだろう。だからこのような施設が人気を博すのかもしれない。付け加えるなら、深センへ進出している企業へ出張してきたお偉いさんを接待する場所が、ここくらいしかないのかもしれない。
早速入場券売り場へ。なんと、クレジットカードが使えないことが判明。他の場所で購入できるかもしれないと思いインフォメーションセンターへ行ってみるも、なんと閉まっていた。深セン到着直後に調達した現金では足りないので、再度用意する必要がある。入場券売り場の横にATMがあったので、ここで何とかなりそうだ。
しかし、結局入場しなかった。こういうテーマパークは楽しめる人と、全然興味が湧かない人とはっきり分かれやすい。私はイミテーションであれ結構楽しく見て回れると思ったし、中国一のテーマパークがどのようなところが見てみたいと思ったが、ほんこさんは実物でないと楽しくないと気乗りしない様子。このテーマパークがどのような所か、ほんこさんへの説明が不足していた。別のスポットの方が楽しめるなら、その方がよい。またの機会に来よう。
地下鉄に再び乗って、科学館駅まで引き返すことにする。地下鉄の切符を自動券売機で購入。おつりと一緒に例のトークンが出てくる。4元(約60円)。
科学館駅を出ると、ショッピングモールがあった。中信城市広場。西武やジャスコなど、馴染みのある名前がたくさんある。閑散としている様子。チャーリーブラウンカフェへ行った後、何も飲まず食わずだったので、スターバックスで一休み。世界中にある企業は、勝手がわからず心細いようなときには非常に頼もしく見えるものだ。
一時間くらいいただろうか、再び散策へ。深センはここ数年で計画的に発展してきている都市なので、道路や建物が整然としている。写真は東西に走る地下鉄の上の道路だが、歩行者はこの広い道路を信号無視をして渡るのが当たり前であることに驚いた。信号で待っていても、青になるまで待っているのは私たちしかいない。しかも、ただ赤の時に渡るだけではない。写真を撮り忘れたのが残念だが、中央分離帯も無いのに道路の真ん中まで渡って待つのである。ごく一部の人がやっているのではない、それが普通なのだ。
通りがかった公園に、鄧小平の大きな看板があった。鄧小平が経済特区に指定したことにより、それまで農村だった深センが大都市へと発展していくことになったわけで、深センにとって鄧小平は産みの親とも言うべき人物なわけだ。他にも、深センを含む南部の都市を視察した際の発言が、天安門事件後の緊縮政策から拡大路線への転換の契機となっているなど、非常につながりが深い。この時深センでは植樹をして「豊かになるのはよいことだ」というメッセージを繰り返し述べた、ということが昨日紹介した書籍「ミスター・チャイナ」に書いてあった。深センには鄧小平の銅像もあるそうだ。
(つづく)
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